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沖縄・安保・天皇制を問う 4・28―29連続行動 報告集

沖縄・安保・天皇制を問う 4・28―29連続行動 報告集です。
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 今年の4月28日は、1952年サンフランシスコ講和条約発効と日米安保条約発効から70年である。さらに70年前に切り捨てられた沖縄の日本「復帰」から50年目となる。対中国包囲網で戦争準備を進める日米両政府により、琉球弧が再び戦場とされる危機が強まっているなかでもある。今回の実行委は「沖縄・安保・天皇制を問う4・28-29連続行動実行委員会」として、28日集会と29日のデモに取り組んだ。
 4月28日は ≪「講和」後70年の日本と「復帰」後50年の沖縄 象徴天皇制・日米安保体制下の日本と沖縄の歴史と現在≫ 集会を文京区民センターで開催し、70人が参加した(大野光明さんと池田五律さんの講演要旨は2〜5頁に掲載)。
 4月29日 ≪反「昭和の日」デモ≫ は内神田尾嶋公園集合。集会が12時、12時半デモ出発と後の行動と重ならないために異例の時間であった。雨が降る中で最初は参加者もパラパラで心配したが、最終的に約70名の参加を得た。  デモ前の集会は、司会の天皇制の戦争責任を追及する日として闘おうというアピールで開始し、主催者より前日の集会の報告を行った。
 連帯アピールは、クワッド反対実の池田五律さんが、5月24日東京で開かれるクワッド(日米豪印の戦略対話)首脳会合反対を訴えた。クワッドは東のNATOを目指しており、南西諸島を戦場とする対中国戦争体制である。5月7日の集会への参加を呼びかけた。
 続いて一坪反戦地主会・関東ブロックの大仲尊さんから、5・15沖縄の日本「復帰」50年を問う行動への参加が呼びかけられた。薩摩の琉球侵略、明治天皇制国家の琉球併合からとらえ返すべき。天皇メッセージが現在の沖縄を規定している。辺野古の違法工事も琉球弧を戦場とすることも許さないと訴えた。
 デモは、靖国通りを通り西神田の百樹の森まで、「琉球弧を戦場にするな!」「天皇制の戦争責任を追及するぞ!」の声をあげた。象徴天皇制と日米安保を解体する闘いの重要性を実感した取り組みであった。
(野村洋子)

お詫び)「天皇誕生日奉祝」反対! 2.23 討論集会を中止しました

みなさま

 先にご案内いたしました「「天皇誕生日奉祝」反対! 2.23 討論集会」は、予定されていた問題提起者を含む複数の実行委員会メンバーの新型コロナ感染により、実施できなくなり、中止とさせていただきました。

 感染は、2.11のデモ終了後の交流会で起きた可能性が高いです。幸いに、感染者はみな軽症で、重篤に至っているメンバーはいません(症状よりも自宅療養期間が、それぞれ23日〜25日くらいまであり、23日の集会を持つことができませんでした)。
 コロナ感染につきましては十分注意するべき状況にありながら、こうした事態を招いてしまったこと、実行委員会として深刻に受けとめ、事態の把握と検証、および再発防止につきまして、今後十分に検討して、改めてご報告いたします。
 また、今回予定の討論集会につきましても、後日、改めての開催を検討していきます。

「紀元節」と「天皇誕生日奉祝」に反対する2.11-23連続行動実行委員会

2021.2.11-23行動【報告】2.11−23 連続行動報告

天皇代替わりにより「天皇誕生日」が2月23 日となったことにより、隣接する2月11 日の反「紀元節」行動と連続して、「天皇誕生日奉祝」に反対する行動に取り組むこととなった。2・11 は反「紀元節」デモ、2・23 は屋内での討論集会。

2・11 のデモは、西早稲田の日本キリスト教会館に集合、3・1東京集会(2・27 に屋内=リモート集会、3・1は新宿キャンドルアクション)実行委、オリンピック災害おことわり連絡会、即位大嘗祭違憲訴訟、アクティブ・ミュージアム(wam)の4団体からのアピールを受けた。そして「なくせ!建国記念の日・許すな!靖国国営化2・11 東京集会」からの連帯アピールを紹介し、「集会宣言」を読み上げてデモ出発した。デモは、早稲田から高田馬場駅前を経由して戸山公園の手前での解散。参加は90 名強。

2・23 討論集会は、文京区民センターで「『天皇代替わり』とは何であったのか——再定義された象徴天皇制」と題して行われた。実行委から3名がそれぞれの角度から新・天皇制に迫った。めずらしく十分な時間を討論に充てることができ、さまざまな意見が交わされたが、議論が深まったとはいえなかったことが残念ではあった。参加は90 名。

(K)

「立皇嗣の礼」反対行動【報告】11.8デモ報告

一一月八日、次の天皇が秋篠宮であることを国内外に知らしめるための儀式「立皇嗣の礼」が行われた。この儀式は、もともと今年四月一九日に予定されていたが、新型コロナ感染拡大状況下で延期になっていた。延期決定後の四月一九日にも実行委有志の呼びかけで、一キロ先は皇居という地点・東京駅前の「行幸通り」で「天皇も後継ぎもいらない!」緊急行動を行った。

そして一〇月、「立皇嗣の礼」の一一月八日決定の報道を受け、解散間際にあった8・15実行委は急遽、緊急抗議行動(デモ)を呼びかけることに。昨年から続く天皇「代替わり」の締めくくりとして行われる、しかも国事行為の天皇イベントに抗議の声をあげないわけにはいかないのだ。あらためて「天皇も跡継ぎもいらない!」の声を上げるために、四月に使った横断幕を引っ張り出し、プラカードを用意して、原宿駅からすぐの神宮橋に集まった。

デモ出発までの三〇分ほど、反戦反天皇制労働者ネットワーク・東京、アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館、そしてオリンピック災害おことわり連絡会の友人たちから、熱いアピールをもらった。実行委からも「立皇嗣の礼」反対のアピールを読み上げ、デモ出発。

デモでは、右翼が繰り返し突っ込んできて、右翼に突き飛ばされた参加者の一人が転倒させられるという事態も生じた。暴力的に介入してくる右翼は警察によって歩道に押し戻されたが、すぐにまた同じことを繰り返していたと、参加者からの怒りの報告もあった。転倒した参加者は全治一週間。幸いひどい怪我ではなく良かったが、右翼の暴力行為を黙認する警察には抗議する予定だ。

緊急行動ではあったが、最終的には参加者九〇人ほどで、アピール行動とデモを最後まで賑やかにやり遂げることができた。コロナ感染拡大で疲弊する社会にあって、膨大な税金をこのような儀式につぎ込むことに、疑問を持つ人も多いはず。道ゆく人々に、その矛盾を伝えることはできたのではないか。参加されたみなさま、お疲れさまでした。

天皇制はこれからも続く。私たちは「天皇も跡継ぎもいらない」「民主主義に天皇はいらない」そして「天皇制の戦争責任追及」の声を上げ続けるしかない。これからもともに歩こう!

2020.8.15行動【報告】国家による「慰霊・追悼」を許すな! 8・15反「靖国」行動報告

今年の八月の行動は、「国家による『慰霊・追悼』を許すな!
8・15反『靖国』行動」として、八月一日に「コロナ危機と天皇制」と題する集会、八月一五日には例年通りの反「靖国」デモが、同・実行委により取り組まれた。

これらの集会に加え、今年は、「国家による慰霊はなぜ問題か」と題するA4判三つ折りのリーフレットも作成し、国家による慰霊・追悼の問題を広く訴える試みにも取り組んだ。私たちの問題意識や行動提起の内容を、「8・15のヤスクニ」の「定型的な」行動とさせないためにも、対外的な働きかけは、今後もいろいろな形で模索していきたい。

八月一日の集会では、北村小夜さんと、医療労働研究会の片岡
真理子さんにお話を聞いた。北村小夜さんは、昨年に「画家たち
の戦争責任─藤田嗣治の『アッツ島玉砕』をとおして考える」、
今年春には「慈愛による差別─象徴天皇制・教育勅語・パラリ
ンピック」という本を、いずれも梨の木舎から出版している。集
会では、戦中はまったくの戦争宣伝に他ならなかった藤田嗣治の
戦争画が、戦後はそこから反戦の意思が読みとられているという、異なった評価と社会的な「受容」がなされていることを例にして、体験を伝えることの難しさについてお話ししていただいた。片岡万里子さんからは、現在進行中の「新型コロナ感染対策」から現代医療現場をどう見るかというテーマで報告を受けた。集会は、日本キリスト教会館で、コロナ禍を配慮してオープンテラスも使いながら、七五名の参加を得た。

八月一五日は、韓国YMCAに集合して集会。日韓民衆連帯全
国ネットワーク、アクティブ・ミュージアム(wam)、即位大
嘗祭違憲訴訟、オリンピック災害おことわり連絡会、大軍拡と基
地強化にNO!アクション2020の各団体からの連帯アピール
を受けて、デモに出発した。参加者は約一五〇名であった。

2020.4.28-29行動【報告】今こそ問う「安保・沖縄・天皇」4・28-29連続行動実行委員会報告

 新型コロナ騒ぎの真っ只中、今年も4・28-29連続行動を呼びかけるために、〈今こそ問う「安保・沖縄・天皇」4・28-29連続行動実行委員会〉を立ち上げた。連続行動の一〇日前、四月一九日には秋篠宮の「立皇嗣の礼」が予定されていた。天皇「代替わり」締め括りの儀式と位置付けられていた、皇嗣となった秋篠宮の国内外に向けた「お披露目」儀式を黙って過ごすわけにはいかず、実行委はこの日に向けて「天皇も後継ぎもいらない、アキシノノミヤ立皇嗣を認めない」4・19討論集会を準備することとした。しかしコロナ情勢は例外を許さず、私たち実行委をも巻き込んでいった。私たちは、コロナ状況下の運動を課題に議論するという初めての経験も繰り返しすることになった。

【4・19緊急「行幸通り」行動】

4・19討論集会では、「秋篠宮論」と「皇位継承論」を巡って議論を交わす予定だった。しかし巷ではコロナ感染拡大で使用禁止となる会場が続出し、四月に入ると「立皇嗣の礼」延期説も浮上した。実行委では集会開催をめぐり異例の議論を重ねた。結論は、会場が使える場合でも屋内集会は中止とし、実行委有志による街頭での抗議行動に切替えた。たとえ屋外であっても、行動を呼びかける側には立てないという実行委内部からの声があり、そのようなメンバーのスタンスも尊重しつつ、出来る限りの行動も追求するといった議論の結果だ。結局会場は使用禁止となった。当日五日前には「立皇嗣の礼」の延期が閣議決定。それでも予定どおり集まり、「延期ではなく中止しろ!」を訴えることとした。

場所は東京駅中央口(丸の内側)前の「行幸通り」。広場のような広い歩道で、昨年一一月、おわてんねっとの呼びかけで大嘗祭当日の抗議行動を行った皇居から一キロ圏内の、あの場所だ。あの時は大勢の参加者と通行人で賑わった。四月一六日に政府が「緊急事態宣言」を全都道府県に拡大したばかりのこの日は、人通りは極端に少なかった。それでも通行人はいたし、立ち止まって私たちの行動を見物する人たちもちらほら。「緊急事態宣言」下の緊急行動としてはいい出来だったと私たちは考えている。

討論集会を諦め、集まった人も三〇名と小規模だが、参加者の多くが発言してくれ、充実した一時間のトークリレーが作り出された。その後、全員で横断幕やプラカを掲げ、だだっ広い歩行者道を皇居に向かって二〇〇メートルほど歩き、皇居のこんもりとした森を見ながら、実行委声明を読み上げ、みんなでシュプレヒコール。 風を受けながらの実に気持ちのいい行動だった。皇居か
ら八〇〇メートル。私たちの声は皇居に届いたか?

この日の行動は時間や場所など数回の変更を余儀なくされ、チラシやネット上の案内も訂正を繰り返した。デモ申もやっていない。ギリギリの変更に気づかず変更前の会場に参加者が来るのではと、実行委メンバーが変更案内のために会場に出向いたほどだ。それなのに当日現地の警察官は恐ろしく多かった。装甲車も数台。警察の情報網はまったくもって訝しい。

【4・28-29】

二八日の沖縄デー集会は会場が使えずやむなく中止。当日は「米軍優位の日米地位協定と日米合同委員会の密約」というタイトルで吉田敏弘さんに講師をお願いしてあった。チラシも配った後だが、断腸の思いで断念した。

二九日は反「昭和の日」デモ。集合場所に予定していた千駄ヶ谷区民会館も使用できず、会館前に集まった。「緊急事態宣言」直下のデモに八五人以上が参加。私たちの気持ちは大いに盛り上がり、元気に原宿駅前を通り、渋谷の街を歩いた。

少ないとはいえ原宿・渋谷を歩く人たちはいた。私たちは、なぜ新型コロナ感染拡大に怯える街を、わざわざ「昭和の日」に反対してデモをやるのかを訴えた。ここでも恐ろしく警察は出ていたし、装甲車もあちらこちらに列をなしていた。右翼もほとんどいないのに、おかしすぎる。引きこもっている間にとんでもない社会になってしまうのではないか、という懸念は大きくなる一方だ。感染も怖いがこっちも相当に怖い。実行委は「コロナ状況」やさまざまな戒厳体制を乗り越えられる運動の模索を考えていきたい、と思いを新たにしたのだった。

(大子)

 

2020.2.11行動【報告】「代替わり」に露出した「天皇神話」を撃つ! 2・11反「紀元節」行動報告

 二月一一日、文京シビックセンター区民会議室・4Fホールにて、「『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つ!2・11『紀元節』行動」を行った。首都圏の反天皇制運動に取り組む団体が呼びかけて結成した「終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)」ではなく、久しぶりの実行委での開催。「代替わり」に伴う一連の儀式が終わり新天皇となって最初の取り組みである。

 平素は皇居内で密かに行われる皇室祭祀。昨年の「代替わり儀式は、あきらかな政教分離違反である宗教儀式が全面に露出した。今年の紀元節反対行動は、この「天皇神話」にもとづく儀式によって誕生した「象徴天皇」の内実をえぐりだし撃つ!という視点での正面からの取り組みである。

 講師の小倉利丸さんは日本に潜む宗教性と天皇制の関係について墓参りという身近なことを例にあげ話を展開

 質疑応答の時間をもつことが出来なく残念だったが、休憩時間には、小倉さんの前に質問者の列が出来、関心の高さがうかがえた。

 その後、日韓民衆連帯全国ネットワーク、戦争に協力しない! させない! 練馬アクション、おわてんねっと、3・11集会・デモ、おことわリンク、「日の丸・君が代」強制を跳ね返す3・7 神奈川集会、美竹公園への監視カメラ設置撤回工事中止緊急申込書を行う仲間から、それぞれアピールをもらい、後楽園まえからデモに出発した。

 デモでは、警視庁が所轄の警察を恫喝し、組織のヒエラルキーを露呈させる場面も。号令で動くように訓練された警官たちは、壊れたロボットのように相変わらず「前へ前へ」を繰り返す。

 デモは私たちの権利である! 一人一人が自分の意志で天皇
性反対!の声をあげている。警察の指揮など私たちには通用し
ない! 参加者一四〇人。

2019.8.15行動【報告】天皇に平和を語る資格なし 国家による「慰霊・追悼」反対! 8・15行動

 八月一五日、在日韓国YMCAにて、「天皇に平和を語る資格なし 国家による『慰霊・追悼』反対! 8・15行動」が行われた。例年、反天皇制運動の実行委員会で取り組んでいる8・15行動だが、天皇「代替わり」の今年は、反天weekの一貫として取り組まれた4・28-29連続行動と同様に、首都圏の反天皇制運動に取り組む団体が呼びかけた「終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク」(おわてんねっと)として集会とデモを行った。

 この日、日本武道館で行われた「全国戦没者追悼式」において徳仁は、天皇として初めて式典に参加して「おことば」を述べたが、その内容は明仁のそれと大きく変わるものではなかった。それは、明仁のいわゆる「平和主義」のムードを引き継ぎ、現実には日米安保体制の下で戦争国家の道を完成させてきた現在の地点を肯定し、日本の「平和」はこのような過去と現在の戦争において支えられているということの表明だった。戦争の死者が「国のため」の死者として賛美される構造にいささかの変化もなく、侵略戦争責任・植民地支配責任に居直って出発した日本の戦後を再確認することを意味した。

 集会の講師を務めた松井隆志さん(大学教員・『季刊ピープルズ・プラン』編集委員)のお話(「〈戦後〉批判 戦争責任問題との関連で」)は、まさにそういう内容に沿ったものだった。

 講演に引き続き、つくば・戦時下の現在を考える会から、九月二八日の茨城国体開会式反対行動の呼びかけがなされた。これは、おわてんねっととしても次の行動である。続いて、四月に明仁天皇の「武蔵陵」参拝の奉迎に八王子の小学生たちが動員された件に対して抗議する八王子市民有志から根津公子さんが報告。さらに、12・12靖国神社抗議見せしめ弾圧を許さない会、「2020オリンピック災害」おことわり連絡会、即位大嘗祭違憲訴訟の会、自衛隊・米軍参加の東京都・多摩市総合防災訓練に反対する実行委員会からアピールが続いた。

 「表現の不自由展・その後」に関するおわてんねっとの声明、集会宣言の確認のあと、おっちんズの歌。この間すっかりおなじみになった「天皇制はいらないよ」に加えて、新曲の「天皇に平和を語る資格なし」が披露された。

 集会後のデモは、いつものように靖国通りから九段下交差点に向かうデモ。あいにく台風の影響で、出発後まもなく激しい雨に見舞われ、靖国通りを出たあたりはスコールのような豪雨。参加者はみんなずぶぬれになっていまったが、ここまでくるとかえって清々しい(と個人的には思った)。右翼の方は、雨を避けて屋根のあるところに引っ込んでいたり、そもそも例年より参加者が少なかったりで、デモ隊に対する攻撃は体感的にはほとんどなかった。

 参加者は集会が二〇〇人近く。デモは三〇〇人近かったのではないかと思う。

 おわてんねっとでは、いま、10・22の即位式反対デモ、11・14大嘗祭反対行動の準備を進めている。引き続き多くの方々の結集と注目を!

(北野誉)

2019.4.27-5.1おわてんねっと【報告】反天WEEKとして取り組んだ 4・28−29行動

 今年の4・28 ─ 29 行動は、事前にお知らせしていたとおり、「終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク」(おわてんねっと)の反天WEEK の一環として取り組みました。例年の4・28 ─ 29 実の呼びかけ団体が、おわてんねっとの呼びかけ、あるいは賛同団体として一緒に活動していることもあり、日程的に天皇退位・新天皇即位に重なる、というわけで「おわてんねっと」呼びかけの反天WEEK の行動として準備することとなったわけです。

 通常ならば実行委への賛同を募るところですが、主催も会計も別なので、行動へのカンパをお願いをしていました。そして、実にたくさんの方がカンパをいただき、お金の心配をすることなく、連続行動の準備を進めることができました。ありがとうございました。カンパということもあり、お名前の公表可否についても確認ができていませんので、それぞれのお名前の公表は差し控えます。

 

■反天WEEK、のべ一〇〇〇人超え
─以下、簡単な報告です。

▼四月二七日、「アキヒト退位・ナルヒト即位!? 今こそ問い直そう! 天皇制」練馬集会

 これはアキヒト退位・ナルヒト即位問題を考える練馬の会主催。主催がおわてんねっとの賛同団体でもあり、おわてんねっと協賛の地域集会として反天WEEK行動のスタートを切っていただいた。もちろん、おわてんねっとも協力・参加した。

 講師は伊藤晃さん。「象徴天皇制の正体」として多面的に分析・問題提起され、天皇により「日本人」としてなすべきことが指し示されることに、民主主義的痛覚を感じることの大事さを、参加者に訴えた。反天WEEKのとても有意義なスタートだった。参加者一〇〇名。

▼四月二八日、「沖縄デー」集会

 講師は天野恵一。「沖縄とアキヒト天皇の歴史」を丁寧に分析。いまTV・新聞等では、沖縄に心を寄せ続けてきたというアキヒトを、人々とともに苦楽をともにする象徴天皇像として盛んにアピールしているが、それがいかに欺瞞であるのか、さまざま
な事例をあげて語った。

 そして、明仁がやってきたことは、天皇と沖縄戦、天皇と軍隊、天皇と基地問題を、すべて切り離して考えてしまう思考の経路をつくり出したと指摘・批判した。

 一坪反戦地主会関東ブロックの与儀睦美さん、沖縄機動隊派遣住民訴訟の岩川碧さん、香港人靖国抗議見せしめ弾圧を許さない会の和仁廉夫さんからアピール。参加者一二〇名。

▼四月二九日、「昭和の日」反対立川デモ

 昭和記念公園近くにある緑町公園で、出発前の集会を経てデモ出発。

 集会では、立川で長く反基地運動を長く続けてきた立川自衛隊監視テント村の岩下雅裕さん、スペースFの遠藤良子さん、日本軍慰安婦問題を訴えた大学教員の梁・永山聡子さん、地域でミニコミ活動を続ける『戦争と性』発行人の谷口和憲さん、元三多摩地域住民で反弾圧などの活動を続ける加名義泳逸さんからアピール。

 そして、旧陸軍の基地が米軍基地となり、砂川闘争を経て人々の力で取り返したその土地が、昭和記念公園や昭和天皇記念館となるという、戦争(基地)と天皇に翻弄された土地の歴史をめぐるデモ。緑町公園から自衛隊基地、昭和記念公園、昭和天皇記念館に抗議を声をあげながら練り歩いた。地域に歴史あり、を教えてくれる集会とデモだった。参加者一五〇名。

▼四月三〇日、「退位で終わろう天皇制!」新宿大アピール

 小雨の中、右翼と警察に囲まれながらも、新宿アルタ前の一等地を占拠する形で、予定より早い時間からスタート。警察と右翼に囲まれ、一等地とはいえ実際は「閉じ込められた」状態で、予定のチラシ配りはできなかった。しかし、チラシ配りでは作れない解放的な意思表示の場ともなり、結果的には大成功。

 集合時間までしばらく時間はあったが、早々に黄金の反天竜が游ぐドハデな長い長い横断幕を拡げ、アピールとシュプレヒコールを開始。おっちんず
の歌「天皇制はいらないよ」も高らかに響き渡った。結果として2時間以上も続く賑やかなアピール大会となった。

 そして、五時から始まった明仁天皇退位式がアルタの大画面に映し出され、参加者はこの式典の間中、抗議の声をあげ続けた。それは、「国民こぞって祝う」とする政府による「祝い」の強制への公然
とした抗議行動となった。参加者の「終わりにしよう天皇制」の声がアルタ前に響き渡り、右翼・警察がいても、楽しくて解放的な時間をつくり出せた。緊張と解放感という不思議な場でもあった。お疲れさまでした。参加者一五〇名。

▼五月一日、新天皇いらない銀座デモ

 新橋駅前のホール集合。会場では床にも人が座り、立つ人も多く、会場からも人が溢れ出した。最終的には、三方に分かれた廊下にも人が溢れる状況
となり、人いきれで窒息しそうな廊下はドアを開けて空気を入れる、という状況。

 デモ出発前の1時間、女性と天皇制研究会の松井さん、おことわリンクから鵜飼さん、 民族問題研究の太田昌国さん、WAMの渡辺美奈さん、ダイレクトアクションの仲間、home ら連、即位大嘗祭違憲訴訟の吉田哲也弁護士、と次々に短くも濃く熱いメッセージが会場内外の参加者に送られた。最後におっちんずの「天皇制はいらないよ」の歌。

 そして雨のなか、新天皇の即位を祝わない、終わりにしよう天皇制の大きな声を銀座の街に届けた。長い縦断幕2本、数本の横断幕、たくさん用意したプラカードやのぼり旗など、準備したもの全部が登場できるほどの大きなデモとなった。参加者
五〇〇名!

*反天WEEK中、いつも元気づけてくれたおっちんずの「天皇制はいらないよ」をまだ聴いたことのないみなさま、以下で聴けます。
 http://han.ten-no.net/?p=432

 「祝い」一色に塗り上げようと政府・マスコミが画策する中、天皇制反対、終わりにしよう天皇制! の声を連日示すことができた。大成功だったと思います。参加されたみなさま、本当にお疲れさまでした。また、首都圏だけでなく、この一週間、各地で「退位・即位」を考え、抗議し、「天皇制はいらない」の声をあげる取り組みがなされたことも、付記しておきます。

■8・15行動もおわてんねっとで呼びかけます!
 参加と協力、カンパをお願いします!

今年の8・15反「靖国」行動も、「終わりにしよう天皇制! 『代替わり』反対」を掲げ、おわてんねっとの行動として準備する予定です。

徳仁が天皇として迎える最初の「全国戦没者追悼式」、そして靖国への閣僚たちの参拝。七四年前に敗戦を迎えた日本の侵略戦争と植民地支配の歴史、その歴史に対する無責任の象徴としてあり続けている象徴天皇制批判を、新天皇・徳仁天皇制批判の行動としてつくり出さなくてはなりません。だから、天皇退位・新天皇即位に反対する行動をともにつくってきたおわてんねっとの仲間とともに、大きな枠で行動をつくり出していきたい。引きつづき、みなさまのご協力をお願いします。参加とご支援、カンパをお待ちしています。

2019.2.11行動【申し入れ書】東京都公安委員会への苦情申出書

*2.11デモの警備実施に対して、実行委員会では、以下の「苦情申し立て」を東京都公安委員会宛に行いました。

 

苦情申立書

2019年3月30日
東京都公安委員会御中

2019年2月11日、千代田区内において開催されたデモ行動に対する、警視庁神田警察署の警備課、警視庁警備部および警視庁公安部による規制に関して、警察法第79条に基づき苦情申出を行う。

申立人:
天皇「代替わり」に反対する 2・11反「紀元節」行動
事務局員・○○○○
連絡先:住所、電話番号

私たち天皇「代替わり」に反対する 2・11反「紀元節」行動は、千代田区内で集会を持ち、その後16時45分より約40分間にわたり、御茶ノ水・淡路公園を解散地点とするデモに取り組んだ。
この日は、在特会系と思われるグループが「カウンター」を事前予告し、また「日の丸」などを掲げた街宣右翼が数人、いくつかの交差点などにかたまっていたが、右翼によるデモへの攻撃や妨害は、例年に比べて大きなものとはいえなかった。

これに比べて、この日の警察・機動隊の不当な規制はひどく、何ら正当な理由も必要性もない規制が、出発前から解散地点まで一貫して加えられた。ひたすらデモを早く進行させ、彼らの言うところの「デモの間延び」をさせないために、デモ参加者の体を押し、圧縮させ、シュプレヒコールをかきけすような大声で「前に詰めろ」と怒鳴り続け、抗議する参加者に暴言を吐いた。私たちのデモが遅れていたわけでもなく、デモの間隔が空いているというが、警察の言うとおりにしていたら、前を歩く人と身体をくっつけなければいけなくなる。なんの理由もない、規制のための規制であったというしかない。

こうした不当な警備の過程で、JR御茶ノ水駅近辺において、デモ隊の後方を歩いていた足の悪い高齢者が転倒させられた。しかも、それを助け起こそうと近づいた参加者を暴力的に阻止し、「前に進め」と押し続けたのである。しかも、この時警察官は、その高齢者に対して「早く歩け、歩けないなら外に出ろ」という暴言を浴びせていたのだ。デモは私たちの表現であり、誰でも安全に、自分のペースで自由に歩くのが本来の姿だ。警察が自分の価値観で、好きなように規制することが許されるようなものではありえない。こうした発言には怒りを禁じ得ない。

私たちのデモにおいて、大なり小なり常に加えられるこうした警察の不当な警備に対して、私たちは、そういうことをしないように、デモ申請の際に毎回申し入れをし、公安委員会や所轄警察署に何度も苦情申し立てや抗議をしている。しかし、一向に警察の態度が改まらないのはどういうことか。

一方、警備に当たる警察の口調や態度は、集会ごとに微妙な違いがあるということもまた事実である。それは私たちに対する口調が「詰めろ」という命令口調であるか、「お詰めください」という「お願いの口調」であるのか、身体を寄せてきたり後ろから直接押したりするか、直接の接触は避けるか、指揮官車の指示の音量や回数などの違いということに過ぎないが、それは、私たちのデモに対しては、今回はここまで規制するということを、あらかじめ意思一致しているのではないかということを疑わせるに足る。同じようなコースの、同じような状況において、機動隊の対応に差があるのは、どう考えても不自然だ。機動隊は、私たちのデモを、さまざまな警備のやり方の実戦訓練の場として利用しているのではないかとしか思えない。

デモは憲法上最大限保障されるべき表現の自由であって、デモの主体はデモの参加者である。しかるに、警察によるこの対応は、「デモを許可してやっているのは警察だ」「デモは規制されて当然」という根深い発想に囚われているとしか言えない。

今回の行為が、われわれの権利としてある表現行為を妨害し、われわれが、われわれのペースとスタイルで街頭の人びとに対して訴えていく権利を侵害したということは確実である。法律を遵守することで違法な権力の発動に歯止めがかけられているはずの警察官の無法行為は許されない。

もう一点、これも日常的になされていることであるが、指揮官車両や歩道上から、公安警察や「警視庁」という腕章を巻いた警察官によって、デモ参加者の顔などが撮影され続けていたことも許されない。犯罪捜査などの特別な理由もなく、デモ参加者を撮影することは、プライバシーの侵害であるばかりでなく、表現の自由を犯罪とみなし、委縮効果にもつながるものである。これらの行為がまったく必要な状況ではなかったにもかかわらず、参加者からの抗議を無視して撮影が続けられたことに対してもあわせて抗議する。

繰り返すが、デモは憲法上の権利であり、これに対する規制を、何らの説明もなく一方的に行うことは許されない。この点において、今回のデモ警備は「適正」な警備であったと言えるものでは決してない。以上、苦情を申し立て、適切な調査と改善がなされることを求める。