今年の八月の行動は、「国家による『慰霊・追悼』を許すな!
8・15反『靖国』行動」として、八月一日に「コロナ危機と天皇制」と題する集会、八月一五日には例年通りの反「靖国」デモが、同・実行委により取り組まれた。
これらの集会に加え、今年は、「国家による慰霊はなぜ問題か」と題するA4判三つ折りのリーフレットも作成し、国家による慰霊・追悼の問題を広く訴える試みにも取り組んだ。私たちの問題意識や行動提起の内容を、「8・15のヤスクニ」の「定型的な」行動とさせないためにも、対外的な働きかけは、今後もいろいろな形で模索していきたい。
八月一日の集会では、北村小夜さんと、医療労働研究会の片岡
真理子さんにお話を聞いた。北村小夜さんは、昨年に「画家たち
の戦争責任─藤田嗣治の『アッツ島玉砕』をとおして考える」、
今年春には「慈愛による差別─象徴天皇制・教育勅語・パラリ
ンピック」という本を、いずれも梨の木舎から出版している。集
会では、戦中はまったくの戦争宣伝に他ならなかった藤田嗣治の
戦争画が、戦後はそこから反戦の意思が読みとられているという、異なった評価と社会的な「受容」がなされていることを例にして、体験を伝えることの難しさについてお話ししていただいた。片岡万里子さんからは、現在進行中の「新型コロナ感染対策」から現代医療現場をどう見るかというテーマで報告を受けた。集会は、日本キリスト教会館で、コロナ禍を配慮してオープンテラスも使いながら、七五名の参加を得た。
八月一五日は、韓国YMCAに集合して集会。日韓民衆連帯全
国ネットワーク、アクティブ・ミュージアム(wam)、即位大
嘗祭違憲訴訟、オリンピック災害おことわり連絡会、大軍拡と基
地強化にNO!アクション2020の各団体からの連帯アピール
を受けて、デモに出発した。参加者は約一五〇名であった。