2016.8.15行動【連帯アピール】第43回許すな!靖国国営化8.15集会に参加された皆さんへ

第43回 許すな!靖国国営化 8.15集会に参加された皆さん

参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で改憲発議が可能な全議席の3分の2を超え、また日本会議の副会長でもある小池百合子が東京都知事に当選し、そして第3次安倍改造内閣に、4.28と8.15に靖国神社を、閣僚であった時期も含めて欠かさず参拝してきた稲田朋美が防衛相となる。そしていま、明仁天皇の「生前退位」の意向表明によって、新たな形態での天皇「代替わり」が開始されている──。このような時代状況のなかで、私たちは今年も、8.15反「靖国」行動を迎えています。

本日九段で行なわれている「全国戦没者追悼式」は、戦争の死者を戦後日本の「平和と繁栄」のための「尊い犠牲」として称えることで、人びとを死に追いやった日本国家の責任を解除する欺瞞的な儀式であり、天皇はその儀式の中心にたっています。こうした天皇の、いわゆる「公務」なるものが違憲の行為であり、今回の天皇のビデオメッセージの意味は、「天皇の仕事」が何ものであるかは天皇が決める、国民はそれを忖度して受け入れよということにほかなりません。

天皇の憲法違反は許されません。天皇の「公務」自体いらないし、民主主義に反する天皇制そのものは廃止されなければなりません。本日の私たちのデモは、今後数年間にわたる、天皇主導の新たな天皇制づくりに反対する最初の街頭デモとしても位置づけています。同じ日に東京で集会を持たれている皆さんに連帯し、ともに闘っていきたいと思います。

2016年8月15日
「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8.15反「靖国」行動

 

2016.8.15行動【宣言】「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動集会宣言

参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で改憲発議が可能な全議席の三分の二を超え、また日本会議の副会長でもある小池百合子が東京都知事に当選し、そして第三次安倍改造内閣に、4・28と8・15に靖国神社を、閣僚であった時期も含めて欠かさず参拝してきた稲田朋美が防衛相となる──。このような時代状況のなかで、われわれは今年も、8・15反「靖国」行動を迎えた。

安倍政権下、具体的に「戦争をする」国家体制は日々現実のものとなっている。中国や朝鮮の脅威を煽り、沖縄を日米の前線基地にするために、先島への自衛隊配備や、大量の機動隊を辺野古や高江に投入して、暴力的に新基地建設を推し進めようとしている。「日米同盟」のためのパフォーマンスは、「伊勢志摩サミット」にともなうオバマの広島訪問においてもみられた。そこでは、原爆殺戮の当事者であるアメリカ政府の代表者であるオバマも、植民地支配と侵略戦争の結果として、原爆被害を招いた日本政府の代表者である安倍も、その戦争犯罪について謝罪することなく、原爆の死者を日米同盟の強化、「和解と未来志向」の場へと利用したのだ。

8・15もまた、戦争の死者を利用し尽くす場である。本日、天皇出席のもと九段で行なわれている「全国戦没者追悼式」は、戦争の死者を戦後日本の「平和と繁栄」のための「尊い犠牲」として称えることで、人びとを死に追いやった日本国家の責任を解除する欺瞞的な儀式である。8・15はけっして戦争終結の日ではなく、「終戦の詔勅」の「玉音」が放送された日に過ぎない。にもかかわらず、この日が「終戦の日」とされていることは、「戦後日本の平和」が天皇の「ご聖断」によってもたらされたとする神話を再生産していく。

そしていま、いわゆる明仁天皇の「生前退位」の意向表明によって、新たな形態での天皇の「代替わり」が開始された。

八月八日の天皇の「玉音放送」が示したことは、憲法解釈学においても論点となっている、「天皇の仕事」とは何であるのかということを天皇自身が決め、そしてそれを天皇が円滑に遂行するためのシステムをつくるように促したという事実である。その行為も、それを当然のように受け入れる心性も、民主主義とはほど遠い態度である。憲法の天皇条項は、こうした現実政治への関与を防ぐために、かつての天皇制国家への反省として定められた。天皇の行為は明らかに違憲の行為だ。

天皇の憲法違反は許されない。そもそも、天皇の「公務」自体はいらない。天皇制そのものが廃止されなければならない。本日のデモは、今後数年間にわたる、天皇主導の新たな天皇制づくりに反対する最初の街頭デモともなる。最後までともに闘おう!