天皇沖縄訪問反対行動【集会案内】天皇の沖縄訪問反対! 沖縄戦・『対馬丸』事件の責任を問う 6・26集会

2014年6月26日(木)
18:00 開場/18:30 開始

講師:石原昌家さん
沖縄国際大学名誉教授
著書に『虐殺の島―皇軍と臣民の末路』 (晩聲社)
『ピース・ナウ 沖縄戦』(法律文化社)など

場所:渋谷区勤労福祉会館 第1洋室
JRほか渋谷駅下車7分(パルコ前)

 

2012年(「海づくり大会・沖縄」)に続いて今年6月26~27日にも天皇の沖縄訪問が計画されている。今回の訪問は「対馬丸事件」70年を期して、対馬丸記念館視察のためとしている。
 天皇アキヒトは1997年、『対馬丸』の船体が発見されたことを短歌に詠み、誕生日会見で「私と同じ年代の多くの人々がそのなかに含まれており、本当に痛ましい……」と発言したとされている。
「もう一度戦果を挙げてからでないと……」という天皇ヒロヒトの言葉によって、「本土決戦」準備が整うまで、米軍を一日でも長く沖縄に引きつけておく「出血持久戦」として凄惨な地上戦が行われたのが沖縄戦である。その沖縄戦に向かう過程で、日本軍の食糧確保と作戦の足手まといとなるということで、老幼婦女子10万人の疎開が行われた。それは日本軍の作戦行動の一環として行われ、その結果として「対馬丸」事件の被害もうまれたのである。
天皇の沖縄訪問は、辺野古新基地建設など現在強権的に進められようとしている米軍・自衛隊基地建設を加速させ、反基地闘争を孤立させ、そこに貫かれている反ヤマト(日本)意識を解体させることになる。
私たちは、天皇の沖縄訪問反対の論理を深めていくために、石原昌家さんを迎えて、沖縄戦と対馬丸の問題について、その責任を明らかにしていきたい。また対馬丸事件の死者は、「戦時遭難船舶」の中で唯一「慰霊・顕彰」され、靖国合祀も行われている。それはなぜか。8・15にむけて、天皇制国家による「慰霊・追悼」批判の視点も共有したい。
【対馬丸事件とは?】
1944年7月サイパン島「陥落」後、次は〝沖縄だ〟と判断した軍の要請で、10万人の疎開計画が出された。海上の危険などで進まない学童疎開は校長や教員を通じて半強制的に行われた。8月21日、那覇港から長崎に向けて出港した学童疎開船3隻のうち、「対馬丸」が奄美大島近くの悪石島付近で米潜水艦に撃沈され、乗客約1800人(学童800人)中、約1500人(学童741人)が亡くなった。

 

2014.8.15行動【よびかけ】安倍戦争国家の「追悼」 を許さない!反「靖国」行動実行員会への参加・賛同の呼びかけ

安倍政権による憲法破壊、米軍とともに戦争を遂行する国家への原理的な転換が進んでいる。原発やTPP、安保・沖縄・基地問題、教育、歴史認識、労働法制など各分野にわたって、いわゆる「戦後民主主義」をも根底から否定し、国家主義と強権に貫かれた全面的な再編が成し遂げられようとしている。

五月一五日、首相の「お友だち」による私的諮問機関にすぎない「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)の報告書提出を受けて記者会見した安倍首相は「集団的自衛権の行使」を合憲とする「基本的方向性」をはっきりと打ち出した。

それは、「国民の生存の確保」や「平和主義」の名のもとに、「日本が攻撃を受けていない場合」においても海外で軍事行動がとれること、すなわち戦争をすることが可能であるとするものだ。これまで歴代の自民党政権みずからが「集団的自衛権の行使」は違憲としてきたものを、国会での審議すら経ずに、ただ時の内閣が合憲と解釈すれば、いとも簡単に解釈変更ができるという。これはまさにクーデター的手法である。内閣には憲法を遵守する義務はあっても、それを解釈する権利など本来ありえない。憲法は、まさにこうした行政府の恣意を許さないために存在するのだ。

この間安倍政権は、秘密保護法・日本版NSC設置の強行、新防衛大綱と中期防衛力整備計画(中期防)決定をおこない、辺野古への基地建設推進など、日米同盟の一層の強化と、対中国シフトとしての「離島防衛」=沖縄前線基地化に踏み込んでいる。文字通りの戦争国家の道をひた走る安倍政権にとって、戦争の準備は、国家による戦死者の「追悼」の準備をも、要請せざるをえないのである。

昨年一二月二六日、安倍首相は靖国神社を参拝した。アジア諸国のみならず、アメリカから、さらには与党・政権内部からも懸念を示されていたにも関わらず、自分の「気持ち」だけで突っ走ったのだ。

靖国参拝が、国家の宗教との関わりを禁じた憲法の政教分離規定(二〇条)に反する行為であることは明らかである。そればかりではない。靖国神社とは、天皇のための死者、侵略戦争の戦死者を「英霊」として祀る神社であり、その歴史観はかつての戦争を「アジア解放戦争」「聖戦」として賛美するものである。首相としてその神社に参拝することは、日本政府が侵略戦争と植民地支配の歴史総体をも肯定することにしかならない。それはもはや、過去の侵略戦争も、今後準備されるであろう侵略戦争も区別しないということである。過去の戦争もまた「平和」の名のもとに行われたことを忘れてはならない。安倍政権は、国家による戦争発動は、常に正義であると宣言しているに等しいのだ。

こうして国家の戦争が「正当」なものである以上、その死もまた賛美されべきるものとなる。もちろん、「戦争国家」によっておこされる戦争の死者を追悼する中心施設がどのようなものであるべきかという点については議論は分かれている。安倍は明確に靖国派であり、新たな「無宗教の追悼施設」に対しても否定的な態度を示しているが、しかし問題は、靖国神社であれ新しい追悼施設であれ、それが結局「お国のための死」を賛美し、死に追いやった国家の責任を無化し、それへの責任追求に向かわせなくする機能にこそあるのだ。

八月一五日、天皇出席のもとで九段で開かれる「全国戦没者追悼式」も、戦争の死者のおかげで「戦後の平和」がもたらされたとする儀式である。こうした死者の利用は、来るべき戦争において生み出される死者にたいする国家の「追悼」において、まったく同質の姿を見せることになるだろう。

こうしたことを訴える私たちの反天皇制運動に対して、街宣右翼や在特会によるデモ妨害が執拗に繰り返されている。さらに彼ら右翼を利用してデモを規制しようとする警察権力の動きも強化されてきている。右翼的な部分は、私たちの行動は死者への冒涜であるなどと主張する。だが、我々が批判しているのは、そうした死者を生み出し、今後も生み出そうとしている日本国家の歴史的・現在的な負性そのものである。だからこそ私たちは、多くの人びととともに、歴史認識の歪曲・改ざんを許さず、天皇制国家による侵略・植民地支配責任を追及する声をあげ続ける。靖国神社・国家による「慰霊・追悼」反対、天皇制の戦争責任・植民地支配責任の批判と、安倍改憲政権による戦争国家づくり、天皇元首化の実質化、ナショナリズム・排外主義煽動に抗する反天皇制運動をともに作り出していこう。実行委員会への参加・賛同を訴える。

安倍戦争国家の「追悼」 を許さない!反「靖国」行動実行員会

【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国解体企画/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

2014.4.27-29行動【声明】右翼暴力団による暴行や妨害を許すな!警備・公安警察による不適切な警備行動は速やかに糺されねばならない!

近年、右翼団体の排外主義的な政治活動が猖獗をきわめ、それとともに右翼暴力団の構成員らによって、集会やデモの参加者が直接的な暴力にさらされる事態も頻発している。

昨年の4月29日の行動において、私たち実行委は、参加者の安全を守りつつデモを実施するため、警備当局・担当者の意向を最大限に斟酌し、デモの進路を大幅に変更した。しかし、警備担当者に示唆されて変更したルートのうち新宿駅周辺においては、ほぼ全面にわたり、あらかじめ右翼暴力団らの大型街宣車が配置されており、デモ行動は強く規制され、アピールの声はかき消され、行動の目的の達成は大きく損なわれた。新宿周辺は、警備当局の意向により、むしろ右翼暴力団の大騒音の街宣の場と変えられたのであった。

このような事実に基づき、今回の行動においては、右翼暴力団の街宣車が私たち実行委の行動を妨害することのないように、事前に強く要請した。しかし、今回の行動においては、右翼暴力団の街宣車こそデモの進路から遠ざけられたものの、右翼団体の構成員らは拡声器等を手にしつつ、デモの最初から解散地に至るまで追尾し、妨害を重ねた。

右翼のあるものは、デモのルートに木刀らしき棒を隠しておき、デモ隊列が通りかかるや、それを手にして襲撃まで企てた。今回は警備の警察官により寸前で抑止されたが、これまでにも、例えば11年8月の行動においては、右翼がナイフを持って襲撃を企てたという前例があり、右翼によるデモ行動への参加者に対する暴力が、どのような形で行使されるかは予断を許さない事態にある。

このような現実に際して、警察により実施されている警備は、集会やデモを憲法の理念に基づいて保障するものではない。都公安条例に関する最高裁判決は、現在に至るまで続く、警備当局者による恣意的な集団行動の規制を容認した点で、民主主義を実質的に大きく損なっていると考えるが、その判決においても、「公共の安寧の保持を口実にして平穏で秩序ある集団行動まで抑圧することのないよう極力戒心すべき」としている。それにもかかわらず警備当局者は、「右翼にも表現の自由がある」とうそぶき、右翼団体構成員が「殺すぞ」などの脅迫と暴力を伴いつつ、歩道や車道上でほしいままに実質的な示威行進と妨害行動をすることを平然と許しながら、私たち実行委による正当なデモ行動を強く抑制し続けている。

表現の自由などの人権は、憲法をはじめとする制度的保障はもちろんだが、その実質的な保障を前提としつつ、社会において具体的に人権を実現していく営為が求められる。私たち実行委による主張と行動は、まさにこれを正しく実現することを求めるものであり、右翼暴力団による暴行を拱手傍観しつつ、それを口実として私たちの表現と行動を圧殺しようとする警備は、不法に人権を蹂躙するものに他ならない。公安警察官らによるビデオ撮影も、そのほとんどは右翼による妨害行動を撮影するのではなく、デモ行動の参加者の監視のためにのみ用いられている。これもまた、行動参加者に対する脅迫や萎縮効果をこそ意図したものであり、肖像権を侵害し表現の自由を侵すものである。

警視庁警備部、公安部、そして所轄の警察署による、このような誤った権力行使は、決して繰り返されてはならない。私たち実行委員会は、思想・信条の自由、表現の自由という権利を実現し、街頭で安全に行使していくために、またそのことを前提に集まってくる参加者の安全を守るために、東京都公安委員会に対し、再び強く要請する。

2014年6月5日

2014.4.27-29行動【報告】「沖縄・安保・天皇制を問う」4・27/29行動報告

私たち反安保実行委員会と反「昭和の日」行動は、今年も共同で4・28「沖縄デー」に取り組み、4・29「昭和の日」に対するデモと連続した行動を作りだしてきた。

昨年安倍政権は、四月二八日を「主権回復の日」と位置づけ、天皇出席のもと政府記念式典をおこなった。それは、4・28に発効したサンフランシスコ講和条約で、沖縄などが「本土」から切り捨てられ、引き続き米軍政下におかれ続けたといった歴史的な経緯に対してあまりにも無自覚であり、本当のところ沖縄の人びとのことなどまるで念頭にない安倍政権の姿勢を、あからさまに示すものであった。当然のことながら、それは沖縄から大きな批判を浴びた。私たちも昨年、「主権回復の日」なるものは「誤った戦後のスタート」を、その起点において賛美するものであるととらえ、批判の共同声明運動、二八日の集会、二九日のデモに取り組んだ。

今年は政府式典はなかったが、基地問題をはじめとする「本土」の沖縄に対する植民地主義的な権力関係に変わるところがない。それどころか、安倍政権の日米安保強化・沖縄前線基地化政策は、より具体的に強められてきている。私たちは今年も、「沖縄・安保・天皇制を問う4・27/29行動」として二つの日付をつなぐ連続行動を行った(日程の都合上、二七日に討論集会をもった)。

二七日は、東京・水道橋のスペースたんぽぽで、約六〇人が参加して「沖縄と日本の占領と戦後」と題した集会。

講師として、鳥山淳さん(沖縄国際大学教員)をお招きし、「沖縄と日本の占領と戦後」について講演していただいた。

続いて、主催者側を代表して国富建治(反安保実)から、反安保の運動にとって沖縄がどのように捉えられてきたのかについて問題提起がなされた。そのあと、伊達判決を生かす会、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、日韓つながり直しキャンペーン、立川自衛隊監視テント村、反五輪の会からのアピールがおこなわれた。

続く四月二九日には、新宿・柏木公園で「象徴天皇制の戦争・植民地支配責任を撃つ!4・29反『昭和の日』行動」。こちらには、約一〇〇人が参加した。

前段集会は、まず反安保実行委のメンバーより、二七日の講演集会の報告。続いて、自由と生存のメーデー2014、安倍靖国参拝違憲訴訟東京弁護団、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、戦争に協力しない!させない!練馬アクション、安倍のつくる未来はいらない人々、野宿者メーデー実行委員会からそれぞれアピールを受けた。

集会終了後、新宿を一周するデモに出発。

昨年同様、右翼によるデモへの妨害が続く。今年は、沿道にあらかじめ木刀らしきものを隠しておいて、それをもってデモ隊に殴り込もうとした寸前に、警察によって押さえ込まれた右翼の数人が現認されている。また、街宣右翼、在日特権を許さない市民の会などレイシストに加えて、男組・我道会のメンバーが、デモに併走して執拗ないやがらせ、妨害行為を繰り返したのが目立った。彼らは新大久保などではレイシストにたいしてカウンターをしているのだが、同じスタイルを、そのままこちらに向けているつもりなのかもしれない。3・11の東電前アクション!の行動に対しても集会妨害を行った連中でもある。

また、警察のデモへの介入もひどさを増している。違法な写真撮影もやめようとしない。それは、正当な権利としてのデモへの弾圧である。この点についても実行委としては申し入れを準備しているが、その抗議文もこの報告集には掲載した。

本報告集の発送をもって、4・27/29行動は解散するが、私たちは引き続き8・15の反「靖国」行動を準備している。六月末には天皇訪沖(対馬丸記念館訪問)が予定されているが、これに反対する行動を手始めに、反「靖国」行動を作っていきたい。ぜひ、引き続き参加と協力を!

(北野誉)