2021.4.28-29行動【よびかけ】4/28-29連続行動への呼びかけ

 私たちは、60年安保闘争から50年目となる2010年から、4月28日・29日の連続行動に取り組んできた。

 今年の4月28日は、1952年にサンフランシスコ講和条約が発効し、日本が占領状態から脱し、独立国としての戦後をスタートさせた日から、69年目になる。そしてそれは同時に、(旧)日米安保条約の発効からも69年目ということでもある。

■誤った戦後日本のスタート

 サンフランシスコ講和条約は、朝鮮戦争下で講和を急ぐ米国主導のもと、最大の被害国である中国やソ連を排除した西側諸国とのみ結ばれた。そして、日本の侵略戦争・植民地支配に対する賠償を経済援助方式によって切り縮めるものであ り、天皇制国家による侵略戦争責任・植民地支配責任の追求とそれがもたらした被害に対する賠償を糊塗してしまうものであった。さらには沖縄を含む南西諸島を米軍支配のもとに切り捨てるものでもあったのだ。

 講和条約と同時に発行した日米安保条約は、占領軍であった米軍の、日本領土内自由行動を含むさまざまな特権的地位を有した状態のままでの、駐留継続を認めるものであった。

 片面講和と米軍の駐留継続。こうした米国による戦後の対日本政策は、占領政策を有効に進めようとする意図の下で戦犯としての追及をせず延命させた裕仁天皇との米国主導の下での共同作業でもあった。共産主義勢力による戦争責任追及や革命を恐れる裕仁は、米軍の駐留継続を強く望み、そのために沖縄の切り離し(占領の継続)の提案を、日本政府の頭越しに行ったのである。

■今こそ問う「戦後の国体」=日米安保と象徴天皇制

 今日の「従軍慰安婦(日本軍性奴隷制度)」問題や「徴用工」問題、辺野古新基地建設に象徴される米軍基地の沖縄への押し付け問題などは、こうした「誤った戦後日本のスタート」に起因するものである。

 侵略戦争・植民地支配による負の遺産は、私たちの手によって清算されなければならない。そのためにも、4月28日と29日の両日を連続行動として問いなおす必要が求められる。天皇は、裕仁から子(明仁)、孫(徳仁)へと引き継がれたが、それぞれ意匠を異にしながらも、侵略戦争・植民地支配責任を忘却の彼方におしやり、日米軍事一体化の下で新たな戦争国家へ向けて国家統合体制を整えるという役割は継続・強化されている。

 今年の4・28─29の連続行動は、戦後の「国体」=象徴天皇制・日米安保体制の総体を改めて見つめ直し、特に、日米安保体制が、どのように私たちの現在を支配しているのか、その仕組みを再確認することで、「国体」を撃つ力としたい。

 実行委員会への参加・賛同を呼びかけます。共に闘いましょう!

日米安保を軸に沖縄・天皇制を考える4・28─29連続行動実行委員会

【呼びかけ団体】
アジア連帯講座/研究所テオリア/スペース21/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会/ピープルズ・プラン研究所/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会