「明治150年」記念式典反対行動【報告】「明治150年記念式典」反対10.22デモ報告

昨年の反天皇制の実行委員会は、例年取り組んでいる、2.11反「紀元節行動」、4.28─29沖縄デー・反「昭和の日」連続行動、8.15反「靖国」行動のいずれにおいても、政府による「明治150年記念事業」に対する批判を中心的な課題として取り上げ取り組みを行った。

そうした行動の積み重ねの上で、政府による「明治150年記念式典」前日の10月22日の夜に、「明治150年記念式典」反対デモを行った。

▼ショボかった政府式典

佐藤栄作内閣時代に行われた「明治100年式典」は、「昭和天皇・香淳皇后をはじめ常陸宮正仁親王・正仁親王妃華子、閣僚、国会議員、在日外交団、各界代表、青少年代表ら約1万人が出席した。/田中総理府総務長官の開会の言葉に始まり全員が国歌を合唱して佐藤栄作内閣総理大臣が式辞を述べる。天皇の言葉に続き小平久雄衆議院副議長、重宗雄三参議院議長、横田正俊最高裁判所長官、フレーチャ・トーレス在日外交団長の順序で祝辞を述べ近衛秀麿指揮のNHK交響楽団がワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲を演奏、続いて青少年代表が「若人の誓い」を述べた。/次いで、明治100年頌歌『のぞみあらたに』の合唱が行なわれる中、日本体育大学の男女学生約130人による体育演技「若人の躍動」が行なわれ、NHK交響楽団がヘンデルの「王宮の花火の音楽」を演奏。佐藤総理大臣が音頭を取り万歳を三唱」(「Wikipedia」より)という「盛大」のものであったが、今回は、東京・永田町の憲政記念館で、与野党の国会議員や各界の代表者ら約350人のみの出席で、わずか30分というショボイものであった。

この式典反対行動を呼びかけた実行委員による「呼びかけ文」(20189月発信)には、「式典への天皇の参加は、いまのところ明らかにされていませんが、今年3月の『琉球処分』の日を選んだ沖縄訪問と国境島・与那国島への初訪問、8月の『北海道150年記念式典』へ出席といった天皇の動きを見るに、この『明治150年記念式典』への参加は、おそらく間違いないと思われます(そもそも天皇が参加しない「明治150年記念式典」などありうるでしょうか?)」と書かれていたが、天皇(皇族)
の出席は実現しなかった(新聞報道によれば「宮内庁は『政府からお声がけがなかった』(西村泰彦次長)としている」)。

安倍首相の思惑と式典のショボさ(それは主に天皇の不在によるものだろうが)の「乖離」について今後も分析は必要であろう。

▼銀座に「侵略戦争の歴史に向き合え!」の声を響かせ

反対デモの集合場所となった日比谷公園(霞門)前で、まず主催が「明日、憲政会館で明治150年記念式典が行われる。今年一年、各地で色々なイベントも行っているが、ほとんどが『こじつけ』に近い、ただ単に『明治150年記念』の冠をつけたものばかりだ。明日の式典のこともほぼ知られていない。安倍首相が、侵略・植民地主義の歴史や天皇制の責任を糊塗し、天皇制国家の歴史を賛美するだけの式典となるだろう。私たちは、今年の2.11反『紀元節』行動、4.28(沖縄デー)〜29反『昭和の日』、8.15反『靖国』行動では、安倍とは逆の方向から『明治150年』の歴史を批判する取り組みを行ってきた。その成果を確認し、明治150年式典反対を訴えていこう」と挨拶。その後、「来年の3.1朝鮮独立運動100周年に向けてキャンペーン」に取り組む日韓民衆連帯全国ネットワーク、終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワークから連帯のアピールを受け、デモに出発した。デモでは、「『明治150年記念式典』反対!」「侵略戦争の歴史に向き合え!」「天皇制国家の植民地支配を反省しろ!」「天皇制はいらない!」のシュプレヒコールを日比谷から銀座に一帯にわたって響かせた。

(実行委・K)